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一生の恩人を持てた人は幸せ 一生の恩人になれた人はもっと幸せ

この時期になると、人生の恩師のことをよく思い出す。
何故なら、年末に亡くなったからだ。
多分、あちらは、私に『一生の恩』になるような事をしたとは思ってないだろうし、小さな親切心に過ぎなかっただろう・・とも思う。
私があまりに真剣というか、必死だったので、放っておけなかった――まあ、そんなところ。

何が相手にとって一生の恩になるかなど当人にも分からないし、何年、何十年と経ってから、その重さに気付くこともある。

もし、恩を施す前から、「これがお前にとって一生の恩になるはずだ!」と思いながら施す人があるとしたら、それはとんでもない勘違いだし、相手には甚だ恩着せがましいとしか感じないだろう。

吉田秋生の漫画『カリフォルニア物語』にも、同居人の事故死に際して、「オレはあいつに何もしてやれなかった」と嘆く主人公のヒースに、先輩格のインディアンが「何が救いになるかなんて、本人にも分からんさ」と慰める名台詞があるけども、まさにその通り。

何がどう幸いし、助けになるかなんて、する側にも、受け取る側にも、まったく分からないのが、人生の不思議というものだろう。

人は大恩よりも、ちょっとした親切に心を動かされるものだし、当人も「それほど感謝されるような事をしましたっけ??」と全く自覚がないのが通常だ。

それでも一生の恩人を持てた人は幸せだし、誰かにとって一生の恩人になれた人はもっと幸せだろうと思う。

ところで、あなたは人に感謝されるような事をしましたか?

いえいえ、その問いかけ自体がナンセンス。

だって、何が救いになるかなど、本人にも、誰にも、分からないものだから。

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この作品を書いた人

石田朋子のアバター 石田朋子 サイト管理人

作家・文芸愛好家。80年代サブカルチャーの大ファン。1998年よりWEB運営。車とパソコンが大好きな水瓶座。普段はぼーっとしたお母さんです。東欧在住。

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