創作エッセイ– category –
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創作エッセイ人生には沈む時もある。じっと海に潜んで機会を待つんだ。不屈の潜水艦みたいに。
「人生には沈む時もあるよ、ヴァルター。そんな時は、力が付くまで、じっと海の底に潜んで機会を待つんだ。不屈の潜水艦みたいに、深く、静かにね」 -
創作エッセイ優しさとは相手の心に寄り添う気持ち
潜水艇パイロットのヴァルターは自宅でクラゲを飼うことを願っているが、年中、海に出る為、生き物を飼うことはできない。そんな彼の淋しい境遇を慮って、リズはあえて質問を避ける。相手の心に寄り添うには想像力が不可欠であり、その源泉は女性らしい生命力である。 -
創作エッセイ建築が人に語るもの ~建物は人が作るが、今度は建物が人を作る
建物は人が作るが、今度は建物が人を作る。建物は拡声器のように空間を支配し、人の五感に影響するものだ。人も国も自らが作った建物の中で育まれていく。建築を学ぶことは個と公の関わりを考察することでもあるというコラム。 -
創作エッセイ形に表わして初めて、思想は思想の、愛は愛の意味を成す
優れたアイデアの対極にあるのは「くだらない考え」ではなく「何もしないこと」。すなわち『無』です。何事も心に持っているだけでは始まらないの喩え。 人は「やろう」と心に決めた事だけを、確実に成していく。 -
創作エッセイ人生とは夢を叶える過程そのもの ~あなたが夢に報いるのです
『夢を叶えたい』という人はたくさんいる。だが、その為に行動する人は少ない。人生は夢を叶える過程そのもので、夢そのものが人生の目的ではない。人生の最後に残るのは、自分が何を為したかという思い出だけだ。 -
創作エッセイ人脈や権力を得ても何も出来ない理由 ~夢が叶うのは金の威光か、自分の実力か
「今、お前に、わしの持つ金や人脈や権力を授けても、お前には何も出来まい。それがお前とわしの違いだ」自分の仕事が上手く行かないと「あいつが出来るのは……」と理由付けしますが、同じものを手にしたからといって、同じことが出来るとは限らないのです。 -
創作エッセイ海のように深く静かに沈潜=内省する
『沈潜』は誰にとっても辛いものです。沈潜している間は、誰にも理解されないし、誰も正しい答えなど教えてくれません。しかし、一人で考えている間にも、何かは確実に育まれています。何故なら、自分と向かい合う勇気と孤独に耐える強さがなければ、到底沈潜はできないからです。 -
創作エッセイ創造的な生き方とは ~人間の目的を打ち建て、大地に意味と未来を与える者
「創造的に生きる」とは、絵を描いたり、詩を書いたりすることではありません。無の平原から、意味のある何かを立ち上げることです。より良く生きる為に、日々、考えること、実行すること、その全てが『創造』です。 -
創作エッセイ社長の横でにっこり笑いながらも学ぶべきことはある
社長令嬢のリズは一人の社会人として仕事したいと願うが求められる事といえば社長である父親の隣でにっこり笑うことだけ。それについて不満を漏らすと「社長の隣でにっこり笑いながらも学ぶことはありますよ」と秘書に諭される。 -
創作エッセイ終いにこの世に身の置き所が無くなって、自分で自分の頸を切るような真似をしなけりゃいいけどな
自分で自分に嫌気が差したんだろう。終いにこの世に身の置き所が無くなって、自分で自分の頸を切るような真似をしなけりゃいいけどな。それでも、あそこで連中と一緒に群れているよりは救いがあるさ。自己嫌悪は向上心の裏返しだからね。 -
創作エッセイ全世界を支配する運命の女神 Fortuna Imperatrix Mundi
アルは経験上、物事が努力だけでは成り立たない現実を知っています。意思が全てではなく、そこにほんの少し、運命が噛んでいる。ゆえに、運命を軽んじてはいけないし、運命に流されてもいけない。祖父から『Wheel of Fortune:運命の輪』の刻まれた懐中時計を贈られるのは、それを戒める為です。 -
創作エッセイ二匹のヤマアラシ ~仲よく寄り添うには、程よい距離が必要~
自分一人の世界で生きてきて、他人との付き合い方が分からないというなら私も同じ。『好き』というだけでは駄目なのね。二匹のヤマアラシみたいに互いの棘で傷つけ合わない、程よい距離が必要なんだわ。ショーペンハウアーの寓話より。